|
| ★ レジャー・遊漁と水面の利用調整 |
| |
| 最後に、レジャー・遊漁の各場面を想定し、上記で説明した法律関係で問題となり得る事例を |
| 例示する。 |
| |
| ◆ 立入禁止の防波堤で釣りをした。 |
| 1.管理権者が立入を禁じた場所への立入は軽犯罪法1条32号の犯罪(拘留・科料)となる。 |
| 2.第1種または第3種共同漁業権の漁場の場合、その対象水産動物 (第1種共同漁業権の |
| 場合はタコ・イセエビなど、第3種共同漁業権の場合は餌付けした魚類)を釣獲すると |
| 漁業権侵害 (漁業法143条、20万円以下の罰金、ただし親告罪) となるほか、漁業権者 |
| に損害が発生したときは不法行為 (民法709条) となり賠償しなければならない。 |
| 3.体長制限、採捕禁止期間の規定に違反している可能性がある(都道府県漁業調整規則、 |
| 罰則は6月以下の懲役または10万円以下の罰金の範囲で都道府県漁業調整規則による)。 |
| |
| また、釣りの方法を問わず、あるいは「まき餌」などの特定の方法による釣りが、禁止区域 |
| の規定に違反していることもある(都道府県漁業調整規則)。 |
| |
| ◆ 磯でアワビを徒手採捕した。 |
| 1.第1種共同漁業権の漁場の場合、アワビがその対象水産動物なら、漁業権侵害となるほか、 |
| 漁業権者に損害が発生したときは不法行為となり賠償しなければならない。 |
| |
| 2.体長制限、採捕禁止期間・禁止区域の規定に違反している可能性がある |
| (都道府県漁業調整規則)。 |
| |
| 3.潜水をともなう採捕を業として行なった場合は、素潜り漁業が一般知事許可漁業であれば |
| 無許可漁業となる (都道府県漁業調整規則、罰則は6月以下の懲役または10万円以下 |
| の罰金の範囲で都道府県漁業調整規則による)。 |
| |
| ◆ 釣ったブラックバスを放流した。 |
| 1.禁止区域の規定に違反している可能性がある (都道府県漁業調整規則)。 |
| |
| 2.場所的な移動をともなう場合は、移植の禁止の規定に違反している可能性がある |
| (都道府県漁業調整規則)。 |
| |
| 3.場所的な移動をともなわない場合でも、第5種共同漁業権の漁場では漁協の遊漁規則に |
| 反する可能性がある。 |
| この場合、漁業権侵害 (漁業法143条、20万円以下の罰金、ただし親告罪)となり得る。 |
| |
| もっとも、漁業権者の損害は立証困難なので損害賠償を求められる可能性は低い。 |
| さらに、今後は条例違反も検討する必要がある。 |
| |
| ◆ たも網でシラスウナギを採捕した。 |
| 1.体長制限、採捕禁止期間・禁止区域の規定に違反している可能性がある (多くの都道府県 |
| 漁業調整規則でウナギの体長制限があり、種苗用の採捕として都道府県知事の許可を必要と |
| する)。 |
|
|